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原発オワリノハジマリ(東芝・IHI事業縮小、JV解散)

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原発オワリノハジマリ(東芝・IHI事業縮小、JV解散)

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時代ですね。

こんにちは、タケです。

まずはこの記事から。

東芝とIHI、原発事業縮小 共同出資会社を解散へ(日経)
東芝とIHIは原子力発電所向けの機器を生産する共同出資会社を11月に解散し、清算する。
原発事業拡大を目指し2011年に設立したが、原発に対する世界的な逆風により工場は稼働率が低迷していた。
両社は原発事業を続けるが規模は縮小し、再生可能エネルギー関連など成長分野にシフトする。
欧州で先行した原発事業縮小の動きが日本にも広がってきた。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36651050Y8A011C1TJ1000/

最近このブログでもちょくちょくお題にしてきた『原子力発電』。
世間的にあまり良くないイメージが取り巻いてますが、日本の電力を支えてきた事もまた事実です。

引用元:経済産業省エネルギー庁「エネルギー白書2018」

そんな原子力発電が徐々に縮小傾向になっていってるのは知ってましたが、一体両社になにがあったのでしょうか?

それではいきましょう、プラント百景スタート!

TIPS?

記事中のTIPSこと、IHI・東芝パワーシステム株式会社
2011年1月に設立されました。

名前の通り、東芝とIHIによる合弁会社です。
もともと両社は原子力発電の建設で密接な協力関係がありました。
合弁の目的は、最新IT技術を駆使してタービン用機器を高い品質で製造し提供。
もちろん東芝が受注する原子力発電建設向けに、です。

 

ん? 2011年1月?
たしか、東日本大震災が、・・・2011年3月

 

あぁ・・・。

 

記事にもあるように、設立直後の震災事故で状況は一変してしまいました。

東芝サイドの話

遡ること2006年。
アメリカ原子炉大手のウエスチングハウス社を三菱重工業との入札に競り買って買収していましたが、2016年に”超”巨額損失が発覚。
東芝を地獄まで突き落とした元凶といえる出来事でした。
 
政府の”原子力ルネサンス”に踊らされたのもありますが、その前の2015年の不正会計問題などで業態は悪化。
東芝存続のため、医療機器部門、半導体部門、白物家電部門、ノートパソコン部門の事業を次々に切り売り。

 
そして社運を賭けた原子力部門。
既に海外撤退は決めていますが、国内は既存設備の維持や廃炉のお仕事で当面はつないでいくそうです。

IHIサイドの話

これまで東芝に原子炉の部品供給していたIHI。
東芝が原発海外撤退やウエスチングハウス社売却など原発ビジネスに消極的になるものだから、活躍の場が少なくなってきました。

 
もちろん一緒に合弁会社まで作ったTIPSでのタービン部品の生産量も低下。
仕方なくトンネル掘進機部品などを作り工場を維持していましたが、すっかり連携の意味がなくなったわけです。

 
今後は原発事業の縮小と共に、バイオマスなどの再生エネルギーや、化石燃料ではない水素関係に軸足を移すとの事。

時系列にすると、

今回の話、時系列にするとこんな感じです。

2006年

日本政府「日本も原子力発電の国にするぜ!ルネッサーンス!」

東芝「よーし、じゃ2015年までに33基受注するよー!」




2011年(1月)

東芝「IHIさん!原発ビジネス調子いいな。これからもよろしくー!」

IHI「うん、よろしく!なんなら一緒に原発の会社つくる?」

東芝「おーいいねいいね!そういやアメリカにいい会社あるからついでに買ってくるよ!ウエスチングハウスっていう会社だよー!」

三菱重工(クゥーッ!東芝に競り負けた…涙)



同年(3月)

日本列島「ガタガタガターーーーー!」

IHI「!!!!!!!!!!!」

東芝「おー、けっこう揺れたね。さーて続きの原発つくるか。」

IHI「う、うん・・・」



2015年

東芝「実はね、ちょっと決算が発表できない・・・かな。(誰!内部告発したのっ!)」

IHI「あ・・・そうなんだ。わかった・・・。」



2016年

ウエスチングハウス「ハーイ、Mr.トーシバ!マエカラ大赤字デース!」

東芝「んだってぇぇぇ!!!!!!!!!!」

IHI「・・・。」

三菱重工(ふぅ、あぶねーあぶねー)



2018年

東芝「ウエスチングハウス売りました!スッキリ!」

IHI「・・・。」

東芝「えっとぉ、ひょっとして合弁会社、解散したい?」

IHI「うん。」

東芝「わかった、とりあえずウチも海外はヤメ。当面は日本の原発のお世話してるよ。廃炉もやんなきゃだし。」

IHI「そだね。オレらもちょっとずつ原発やめて再生エネルギーや水素にシフトするよ。」

・・・って感じかな。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

原発には賛否両論があって、いい面も悪い面もあって、正直タケ的にもちゃんとした意見を持っていません。
ただ、ずっと外野で言われ続けていた”脱原発”。いよいよ本人達が何かを決意し、少し動き始めたような気がします。

ただ、もっと裏のお話はあると思います。またその時にでも、新しい記事として書いてみます。

ちなみに

その他の日本の原発メーカーは、日立製作所や三菱重工業があります。
現在、日立製作所はイギリス、三菱重工業はトルコで原発新設プロジェクトを順調に進めています。
(ちなみに三菱重工業と一緒にトルコ事業への参加を予定していた伊藤忠商事は離脱しました)

おしまい。

それではまた、タケでした。

ではでは。

タケ
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この記事を書いた人
タケ
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プラントエンジニア歴20年の男
電気EPC技師として国内・海外を20年間飛びまわる。働く環境づくりや人材採用テクニックに興味を持ち、人材派遣会社のマネージャー職に転身。その後、エンジニア採用や企業広報を支援すべく起業。業界内の新しい価値を生み出すためのプロジェクトとして本ウェブマガジン『プラント百景』や転職サイト『プラント特区』を手掛ける。
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