調査
PR

インドのプラントエンジニア力が爆速化した4つのこと

タケ
記事内に商品プロモーションを含む場合があります
Sponsored Links
バナー広告掲載募集中

インドのプラントエンジニア力が爆速化した4つのこと

タケ
タケ

なぜだ!?

タケです。

近年、インドのプラントエンジニアリング技術は、世界的に認知されるようになってきました。特に「コスト効率の高さ」、「高度な技術力」、「環境に配慮した技術開発」、「グリーンエネルギー技術」については大きく評価されています。

ではなぜインドのプラントエンジニアリング力がこんなに爆速化しのか、その理由を見ていこうと思います。

それではいきましょう、プラント百景スタート!

1.人材の質と量の向上

インドは、科学技術分野で人材を多く輩出する国の一つです。これは、教育制度の改革や、外資企業の進出によって、質の高い教育を受けることができるようになったためです。また、インドの労働力の量も多く、多くの人材がプラントエンジニアリング分野で働くことができるようになりました。

インドに進出した外資企業例

・ゼネラル・エレクトリック (General Electric)
・シーメンス (Siemens)
・アルストム (Alstom)
・アビービー (AbbVie)
・フォード・モーター (Ford Motor)
・インテル (Intel)
・オラクル (Oracle)
・IBM
・マイクロソフト (Microsoft)
・コカ・コーラ (Coca-Cola)
・ペプシコ (PepsiCo)
・ユニリーバ (Unilever)

インドは人口が多く、多くの若い人材を輩出する国の一つです。このため、大学や専門学校などでの教育を受ける人材の量が多く、プラントエンジニアリング分野でも多くの人材が育成されています。

近年では、インド政府が教育制度の改革を行い、教育水準の向上に注力しています。その結果、質の高い教育を受けることができるようになり、より多くの人材が高度な技術を学ぶことができるようになりました。また、教育機関と産業界との連携も進んでおり、企業が求める人材を育成するためのプログラムも増えています。

さらに、インドの人材は英語が堪能であることが多いため、グローバルなプロジェクトにも参加しやすく、国際的な視野を持っています。

また、インドは技術分野においても優れた人材を輩出しています。例えば、GoogleのCEOであるサンダー・ピチャイ氏や、マイクロソフトのCEOであるサティア・ナデラ氏など、多くのインド出身者が世界的なテクノロジー企業で活躍しています。

グーグル率いる「スーパーインド人」ピチャイ氏はどんな人? 周囲が語るその素顔:朝日新聞GLOBE+ ナデラCEOが来日講演で示した「6つの課題」とマイクロソフトの進む道

以上のように、インドの人材の量と質の向上には、教育制度の改革や企業と教育機関との連携、英語力の高さなどが影響しています。これらの要因が、インドのプラントエンジニアリング分野での人材育成にもつながっています。

2.技術力の向上

インドのプラントエンジニアリング企業は、海外でのプロジェクトにも参加しており、グローバルな視野を持っています。これにより、海外の最新の技術を学び、自社の技術力を向上させることができました。また、グリーンエネルギー分野や環境技術分野に注力し、高度な技術力を持った企業が増えたことも、インドのプラントエンジニアリング力が爆速化した要因の一つです。

インドのプラントエンジニアリング技術の向上には、以下の要因が関係しています。

経験豊富なエンジニアの存在

インドには、長年にわたってプラントエンジニアリング分野で働いてきた経験豊富なエンジニアが多く存在しています。彼らは、独自の技術を開発し、プラントエンジニアリング分野における問題解決のための専門知識を持っています。

新技術の導入

インドのプラントエンジニアリング企業は、最新の技術を導入することに注力しています。特に、自動化技術やAI技術などの導入が進んでおり、これによって作業の効率化や品質の向上が図られています。

例えばどんな新技術?

・人工知能(AI)や機械学習
・バイオテクノロジー
・デジタル決済
・クラウドコンピューティング
など

政府の支援

インド政府は、プラントエンジニアリング分野をはじめとする産業分野の発展を支援しています。特に、技術開発やイノベーションに対する支援が積極的に行われており、プラントエンジニアリング企業の技術力向上に貢献しています。

<こちらはもう少し詳しく3の章「政府の支援で説明します>

グローバル企業との協力関係

インドのプラントエンジニアリング企業は、グローバルな企業と協力関係を築いています。これにより、海外から最新の技術やノウハウを取り入れることができ、その知識や技術をインドで活かすことができます。

例えばどんな企業?

・ジャックス・シャルマ・グループ (JAG Group)
・ラーセン・アンド・トゥブロ (L&T)
・セントゴバインド・シン・エンジニアリング (SSGSL)
・フローネット・インフラストラクチャー・エンジニアリング (FIE)
・タタ・プロジェクツ (Tata Projects)
など

◎ジャックス・シャルマ・グループ (JAG Group):
この企業グループは、エネルギーやインフラストラクチャーなどの分野で、多くのグローバル企業と協力関係を持っています。例えば、GE、シーメンス、ABBなどとパートナーシップを結んでいます。

◎ラーセン・アンド・トゥブロ (L&T):
この企業は、エンジニアリングや建設、製造などの分野で、多くのグローバル企業と協力関係を持っています。例えば、シーメンス、ABB、日立製作所、三菱重工業などと提携を結んでいます。

◎セントゴバインド・シン・エンジニアリング (SSGSL):
この企業は、石油・ガス、化学、製薬、食品・飲料などの分野で、多くのグローバル企業と協力関係を持っています。例えば、シェル、BP、トヨタ、フォルクスワーゲンなどと提携を結んでいます。

◎フローネット・インフラストラクチャー・エンジニアリング (FIE):
この企業は、エネルギーやインフラストラクチャーなどの分野で、多くのグローバル企業と協力関係を持っています。例えば、ABB、シーメンス、GEなどと提携を結んでいます。

◎タタ・プロジェクツ (Tata Projects):
この企業は、建設、エンジニアリング、インフラストラクチャーなどの分野で、多くのグローバル企業と協力関係を持っています。例えば、三菱重工業、シーメンス、日立製作所などと提携を結んでいます。

これらの企業は、グローバル企業との協力を通じて、高品質な製品やサービスを提供し、インドのプラントエンジニアリング業界をより発展させています。

教育・研究機関の発展

インドには、プラントエンジニアリング分野での教育・研究に特化した大学や研究機関があります。これらの機関は、企業との連携を深め、最新の技術やノウハウを教育や研究に取り入れることができます。

例えばどんなところ?

・インディアン・インスティテュート・オブ・テクノロジー (IIT)
・インディアン・スクール・オブ・マインズ (ISM)
・ナショナル・インスティテュート・オブ・テクノロジー・カルナータカ (NITK)
・インディアン・インスティテュート・オブ・ペトロリアム (IIP)
など

これらの大学や研究機関は、石油・ガス、鉱業、エネルギー、地球科学などの分野で高度な教育・研究を行い、プラントエンジニアリング業界の発展に貢献しています。また、産学連携によって企業と協力し、新技術の開発や人材育成に取り組んでいます。さらに、インド政府もプラントエンジニアリング業界の発展を支援し、国内企業とのパートナーシップや外資企業の誘致を積極的に進めています。

以上のように、経験豊富なエンジニア、最新技術の導入、グローバル企業との協力、政府の支援、教育・研究機関の発展などが、インドのプラントエンジニアリング技術の向上につながっています。

3.政府の支援

インド政府は、プラントエンジニアリング分野に注力しており、政策的な支援を行っています。例えば、グリーンエネルギー分野の開発に対する補助金や、環境に配慮した技術の開発に対する支援などが挙げられます。

インド政府は、プラントエンジニアリング分野をはじめとする産業分野の発展を支援するために、多くの施策を行っています。

Make in Indiaキャンペーン

Make in Indiaは、インド政府が2014年に開始した国家プログラムで、国内での製造業の発展を促進することを目的としています。このキャンペーンは、インドの製造業を成長させ、輸出を増やし、国内での雇用を創出することを目指しています。

Make in Indiaは、主に以下の分野に重点を置いています。

Make in India

・自動車、航空宇宙、防衛、化学、情報技術、医療機器、ファッションなど、インドで優れた製品を製造するための産業の育成と発展

・投資環境の改善、ビジネス手続きの簡素化、規制緩和、税制改革などのビジネス環境整備

Make in Indiaキャンペーンは、製造業の成長を目的としているだけでなく、技術革新やイノベーションの促進も目指しています。インド政府は、このキャンペーンを通じて、新しい技術やイノベーションを促進し、インドの経済成長を加速することを期待しています。

このキャンペーンにより、インドは国内での製造業の発展を促進し、世界的な製造業の中心地としての地位を確立することを目指しています。Make in Indiaは、インドに投資する外国企業にも関心を呼び起こし、多くの企業がインドに進出するきっかけとなっています。

National Skill Development Corporation (NSDC)

NSDCは、インド政府が2010年に設立した非営利企業で、政府の主導で職業訓練プログラムを通じて若者の雇用創出や人材開発を支援することを目的としています。NSDCは、公的・民間セクターのパートナーシップを推進し、国内での職業訓練と就労機会の増加を促進しています。

特にインドの地方都市や農村部などで、職業訓練と就労の機会を提供することに力を注いでいます。NSDCは、さまざまな業界や職種についてのスキル開発プログラムを提供しており、プラントエンジニアリング業界においても、技術的なスキルを向上させるプログラムを展開しています。NSDCは、職業訓練プログラムの開発と実施に必要な資金を調達し、プログラム実施者と受講者の双方に資金を提供しています。

Start-up India

Start-up Indiaは、2016年にインド政府が開始した国家プログラムで、インドのスタートアップ企業の成長を促進することを目的としています。このプログラムは、スタートアップ企業を設立する個人やグループに対して、資金調達、税制優遇、ビジネス環境の改善、スキル開発などの支援を提供することで、スタートアップ企業の創業を促進することを目的としています。

Start-up Indiaの主な取り組みは以下の通りです。

Start-up India

Start-up India Hubの設立
Start-up India Hubは、スタートアップ企業が必要な情報を提供し、資金調達、法的手続き、ビジネス開発、スキル開発などの支援を提供するための1つのポイントとなる窓口です。

Start-up India Seed Fundの設立
Start-up India Seed Fundは、スタートアップ企業に対して、初期の資金調達を行うためのファンドです。

Tax Exemption Scheme
政府は、スタートアップ企業に対して、最初の3年間は所得税および資本利得税を免除する制度を導入しました。

Fast Track Patent Examination System
政府は、スタートアップ企業に特別な特許申請手続きを提供することによって、特許の取得を促進するための制度を設立しました。

Start-up Indiaは、インドのスタートアップ企業の成長を促進するための包括的な取り組みであり、政府や民間企業、投資家、大学などの多様なステークホルダーが連携して実施されています。このプログラムは、インドの起業家精神を高め、新しいビジネスの創出や雇用の創出を促進することを期待されています。

Technology Acquisition and Development Fund(TADF)

TADFは、2014年に設立されたインドの政府支援プログラムです。このプログラムは、中小企業に対して、新しい技術を導入するための資金提供を目的としています。

資金提供に加え、技術移転や専門家の支援、特許取得など、技術獲得・開発を支援するさまざまな取り組みも行っています。このプログラムは、製造業を中心に、様々な産業分野において、新しい技術を取り入れ、生産性を向上させることを目的としています。

また、企業が必要な技術を獲得し、市場で競争力を持つために、補助金を提供しています。また、製品の開発に必要な特許取得の費用も補助しています。さらに、TADFは、開発された技術の商業的利用を支援するため、特許やライセンスなどの法的手続きに関するアドバイスを提供しています。

さらに、技術開発に必要な資金を提供することで、インドの企業がグローバルな市場で競争力を持つための支援を行っています。また、このプログラムは、技術革新を促進することで、インド経済の成長に寄与することを目的としています。

Industrial Corridors

Industrial Corridorsは、インド国内の産業発展を促進するために作られた特別な地域です。プラントエンジニアリング分野でも、インド国内での製造業の発展を促進するために、産業回廊内でのプラントエンジニアリング企業の設立や技術開発が支援されています。

これらの政府の支援策は、プラントエンジニアリング企業の技術力向上に貢献しています。特に、技術開発やスキル開発、イノベーションに対する支援が積極的に行われており、企業の技術力向上に大きな影響を与えています。

4.外資企業の進出

インドは、外資企業の進出が進んでおり、多くの外資企業がインドでプラントを建設しています。これにより、インドのプラントエンジニアリング企業は、外国企業との取引や協業を通じて、経験を積むことができました

インドのプラントエンジニアリング市場には、外資企業も進出しています。彼らは、インド市場の拡大や技術力の向上に貢献しています。以下は、外資企業の進出に関する詳細です。

技術の移転

多くの外資企業は、インドのプラントエンジニアリング市場に進出することで、自社の技術をインドに持ち込んでいます。このような技術の移転により、インドのプラントエンジニアリング企業は、新しい技術やノウハウを取り入れることができ、技術力の向上に貢献しています。

インド市場の拡大

外資企業は、インド市場の拡大に向けて積極的に取り組んでいます。インドの経済成長やインフラストラクチャーの整備により、プラントエンジニアリング市場の需要が増加しています。外資企業は、こうした市場の拡大に合わせて、生産拠点の拡大や新しいビジネスモデルの開発などを行っています。

人材の確保

外資企業は、人材確保のために多くの取り組みを行っています。例えば、グローバルな人材育成プログラムを導入したり、インド国内の大学や研究機関との協力関係を構築することで、優秀な人材の確保に取り組んでいます。こうした取り組みは、インドのプラントエンジニアリング市場における人材力の向上につながっています。

インド国内での生産拠点の確立

多くの外資企業は、インド国内に生産拠点を確立することで、コスト削減や市場へのアクセスの改善などを図っています。また、現地生産により、インドのプラントエンジニアリング市場における技術や製品のローカライズにも貢献しています。

以上のように、外資企業の進出により、インドのプラントエンジニアリング市場には、新しい技術や製品が導入され、市場の拡大にもつながっています。また、インド国内での生産拠点の確立や人材育成によって、技術力や人材力の向上にも貢献しています。一方で、外資企業の進出には、インド国内企業にとっての競争の激化や技術流出などの懸念もあります。

政府は、こうした懸念に対応するために、外資企業の進出に一定の制限を課すこともあります。例えば、インド政府は、外資企業がインド国内での事業展開に際して、一定の条件を満たすことを義務付けています。また、インド国内企業に対しては、政府からの支援や優遇措置が与えられることもあります。

まとめ

インドのプラントエンジニアリング分野は、政府の支援により急速に発展しています。人材の質と量の向上、技術力の向上、新技術の導入、外資企業の進出などがこの発展を支えています。

政府は、この分野での教育・研究に注力する大学や研究機関を創設し、National Skill Development CorporationやTechnology Acquisition and Development Fund、Industrial Corridorsなどの政策を推進しており、これに加え、Make in IndiaキャンペーンやStart-up Indiaなどの取り組みにより、プラントエンジニアリング分野の成長が加速しています。

今後も政府は、この分野での投資や技術の導入を促進する政策を打ち出し、プラントエンジニアリング分野の発展を後押ししていくことが予想されます。このように、インドは今後ますます重要性を増す世界有数のプラントエンジニアリング大国として、グローバルな市場においても存在感を示していくことになるでしょう。

タケ
タケ

インド株を買おう。

「こんな記事があったよ!」って
フォロワーさんにも教えてあげて下さい。
Sponsored Links
バナー広告掲載募集中
この記事を書いた人
タケ
タケ
プラントエンジニア歴20年の男
電気EPC技師として国内・海外を20年間飛びまわる。働く環境づくりや人材採用テクニックに興味を持ち、人材派遣会社のマネージャー職に転身。その後、エンジニア採用や企業広報を支援すべく起業。業界内の新しい価値を生み出すためのプロジェクトとして本ウェブマガジン『プラント百景』や転職サイト『プラント特区』を手掛ける。
こちらの記事もどうぞ
Recommend
記事URLをコピーしました