ガラス窓を養生テープで貼ると割れやすくなる?|台風19号
ガラス窓を養生テープで貼ると割れやすくなる?|台風19号
え、そうなの?
タケです。
台風19号で被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。
ウチの近くの店舗や工場でも窓ガラスに養生テープで「米マーク」に貼っているのを見かけました。どのホームセンターも売り切れ状況だったそうで。
実は養生テープを貼る目的は、”飛散防止”であって”割れにくくするため”ではありません。
割れたガラスが飛散しないようにする『二次災害予防』が目的で、割れた後、振動や風で破片が飛びにくくなります。
テレビの台風中継で屋根が吹っ飛んでいったニュースを見たこともあると思いますが、割れた窓からさらに風が吹き込み、室内に入った空気圧で屋根が飛んでいってしまう原理だそうです。
これがもし養生テープを貼っていて、飛散することなくヒビ割れ程度で済んだならそれを防ぐことができます。もちろん、ケガ防止や浸水防止にも効果があります。
一方で「テープを貼ることでガラスは割れやすくなる」という研究もあって、実際にそういった論文もあるようです。
そのツイート
— yosi (@yositada968) October 11, 2019
僕は絶対貼らないです。
論文が出ており、
5ミリのガラスが耐えられる圧力は5400パスカルに対し、
米文字みたいにテープ貼った場合、耐えられる圧力は3800パスカルまで下がります。
アメリカ海洋大気庁もハリケーンが来た際絶対窓にテープ貼らないよう公告をしています。
数字を視覚的に見るとこういうことですね。
窓ガラス全体の物理性質からみると、元々窓ガラスの「応力」が平均的に分布されているところ、テープを貼る事で「応力」が不均衡になり、「弱点」が生じます。
— Sakai 🌐📲 Web Creator (@sakai_web) October 10, 2019
その弱点からガラスが割れやすくなります。
▼ 応力とは
物体に外力が加わる場合、それに応じて物体の内部に生ずる抵抗力。
ガラスメーカーYKK APによると、台風の際、ガラスが割れてしまう理由の多くは強風そのものではなく、強風で飛んできたものがガラスにぶつかること。そもそも窓ガラスはある程度の風圧に耐える強度を備えているため、強い風だけで割れてしまうということは少ないという。
さらにアメリカの連邦緊急事態管理庁も「ハリケーン対策で窓にテープを貼るのは時間とエネルギーの無駄」と発表しているらしく、これまたバッサリと言ってくれちゃってます。
はい、なので結論は、
・テープを貼る目的は・・・割れた時の飛散防止
・テープを貼ることで・・・割れやすくなる可能性あり
でも、理想を言うなら・・・台風来ないで!
といった感じですね。
現場の養生テープを家に持って帰らない!