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休憩中に電気代値上げを学ぼうと決めた人たちへ

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休憩中に電気代値上げを学ぼうと決めた人たちへ

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急に上がりすぎ!

タケです。

2021年くらいから電気代の値上げが続いていて、今でもぜんぜん落ち着く様子もなく上がってますよね。でも、なぜ電気代が値上げされているのでしょうか?
今回はその原因を書いてみました。

それではいきましょう、プラント百景スタート!

原因1:燃料費調整額の高騰

石炭や液化天然ガスなどの輸入価格が高騰しているため。
日本は火力燃料のほとんどを輸入に頼っており、その価格は市場動向や世界情勢、為替レートによって絶えず変動しています。

電力会社はこの価格が常に変動するリスクを抑制するために「燃料費調整額」として燃料の調達コストを消費者の電気料金に反映し徴収しています。

日本の電源構成のうち、火力発電の割合は76.3%だそうです。(2022年)
また、この火力発電の燃料別比率は、天然ガスが51.1%、石炭が40.6%です。なのでこれら2つの燃料に対する依存度が高いため、昨今の輸入価格高騰をモロに影響を受けているわけです。

ではなぜ価格高騰したのか。
主な要因は下記の4つだろうと考えます。

  • 新型コロナウィルス感染拡大の影響
  • ウクライナ情勢による影響
  • 脱炭素社会の影響
  • 円安の影響

新型コロナウィルス感染拡大の影響

新型コロナウィルスの感染拡大によって生じた世界的な経済停滞が、燃料価格高騰に影響しています。経済が停滞したことで原油価格の下落と化石燃料からの投資撤退が加速し、世界全体で一時的な化石燃料離れが起こりました。しかしその後、経済活動が徐々に回復。供給が回復しないうちに石油や天然ガスの需要が再び増加した結果、市場のバランスが崩れたことが価格高騰の原因です。

ウクライナ情勢による影響

ロシアによるウクライナ侵攻を受けてアメリカやEUが経済制裁を実施し、ロシアの輸出入が制限されました。ロシアは天然ガス輸出額1位、また、石炭の輸出額3位石油の輸出額2位と、化石燃料の輸出額で上位を占めています。このロシアの流通量が減少した結果も燃料の価格高騰の原因のひとつです。

脱炭素社会の影響

世界的な脱炭素社への推進。CO2排出量が他の化石燃料より少ない天然ガスへの切り替えが加速しています。一気に需要が増えたことで供給が追い付かなくなり価格高騰へとつながっています。

円安の影響

連日続いている円安。
それでなくても価格高騰していた燃料なのに日本は円安まで乗っかかってきた結果、天然ガスや石炭を輸入する際の負担が増大してしまいました。

原因2:再エネ賦課金の値上げ

再エネ賦課金(ふかきん)というものをご存知でしょうか。

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この再エネ賦課金が地味に値上げしてきました。
1kWhあたりの単価は2021年から2022年の間にも約3%ほど上昇しています。

再エネ賦課金はCO2削減や燃料の輸入依存解消を目的に作られた制度。簡単に言うと電力会社が再生可能エネルギー(水力や太陽光、風力発電など)を買い取る際のコストを電気代の一部として消費者に請求しています。
この再エネ賦課金は再生可能エネルギーが普及すればするほど単価が高くなるものなので、今後も負担額は増加していくようです。

原因3:​日本​​​国内の電力供給力不足

日本国内の電力供給量は、2010年と2020年を比較した際に12.9%も減少しています。つまり電気をつくれる量が減ったということ。

原発停止

2011年の東日本大震災をきっかけに多くの原発で稼働停止が続出。2010年と比較すると86.5%も減少しています。これまで日本の原子力発電の割合は25%と高比率だったのですが、原子力発電による供給が一気に無くなったことで全体の供給量に影響してしまいました。

火力発電の縮小

CO2削減が推進されるなか、年々火力発電が縮小しています。
CO2排出量が多い火力発電から徐々に再生可能エネルギーへの移行が進められています。
一方で電力事業に新規参入する企業も増えたことで、採算の悪い火力発電所を休廃止することになったのも理由のひとつです。

補足

ただし、電力の取引市場や燃料費の高騰を受けて新電力は事業撤退や倒産が相次いでいます。2021年4月で706社あった新電力会社のうち、約15%にあたる104社が2022年6月までに契約停止や事業撤退をしました。

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まとめ

今もなお続いている電気代の値上げの理由、おわかりいただけたでしょうか。
まとめると、

  • 燃料費調整額の高騰
  • 再エネ賦課金の値上げ
  • 日本国内の電力供給力不足

などによって引き起こされていした。

新型コロナウイルスはやや収束傾向にありますがまだまだ予断を許さない状況。ウクライナ情勢着地点が見えずこちらも不透明。よって市場回復についても見通しがついていません。
今後も電気代高騰は右上がりで進んでいく可能性が濃く、自分たちの節電努力以外は電気代高騰の根本自体を変えられるすべがありません。

電気代だけではなく、いろんな物価上昇で支出が増える昨今。
電気代以外の節約も考えなくてはいけないですね。

タケ
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またバブルっぽいやつ来い!(それか宝くじ1億円当たってくれ)

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この記事を書いた人
タケ
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プラントエンジニア歴20年の男
電気EPC技師として国内・海外を20年間飛びまわる。働く環境づくりや人材採用テクニックに興味を持ち、人材派遣会社のマネージャー職に転身。その後、エンジニア採用や企業広報を支援すべく起業。業界内の新しい価値を生み出すためのプロジェクトとして本ウェブマガジン『プラント百景』や転職サイト『プラント特区』を手掛ける。
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