はじめてのげんばかんとく【現場監督の1日】
はじめてのげんばかんとく【現場監督の1日】
緊張するよねー
タケです。
まぁね、現場って独特の雰囲気ありますよね。
日頃オフィスで働いているのとは違うあの感じ。
現場にもよりますが、知らない人同士が集まって仕事するわけですから当たり前っちゃ当たり前です。
はじめのうちは先輩の下について徐々に仕事を覚えていくのが普通で、入社していきなり「一人で現場監督行って来い」なんてことはまず無いと思います。
・・・とはいえ、です!
環境が変われば人も変わるし、当然知らないことばかりなので、何の問題もなく終わらせることなんて、そんな完璧な人いないのが普通と思ってください。
どちらかといえば、知識よりも次から次へと出てくる問題を解決させる能力の方が大事で、そういう意味では学力の差はあまり重要ではありません。
ただ、はじめに知っておいたほうが楽なので、今回はそんな初めて現場に行くけど、ドキドキが止まらない人に向けてお話してみようと思います。
だいたいのことは先輩からどんな雰囲気なのか聞いているとは思いますが、復習を含めて現場監督の1日を見ていきましょう。
それではいきますよ、プラント百景スタート!
1日のルーティン
それではどんな流れなのか大まかに見ていきましょう。
7:00 現場入り
たいていの現場は朝8時からスタートです。
事務所や詰所の鍵を開けるのも現場監督の仕事です。作業員さんが来るのは8時直前の人も多いですが、道路の混雑を避けるためにちょっと早めに来る人もいますからね。
前の日の仕事に疲れて、そのまま帰ることがほとんどなので掃除は朝です。掃除ができる人は仕事もできる。これマジです。掃除を人に任すおっさんもたまにいますがだいたい<ピーーー>です。
ちょっと一息ついて今日の作業の準備をします。
そうそうお昼の仕出し弁当を頼む場合は全員から”いる・いらない”を聞いて、その手配も忘れずに。たかが弁当、されど弁当。「一つ弁当が足りない!」なんてことのないように。地味に重要な仕事です。
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8:00 朝礼
現場によっては8時前、7:45〜や7:50〜なんて場合もあります。
全員でラジオ体操。そのあとの肩たたき、俺は大好きです。
そのあと作業班別に代表者が今日の作業内容を順番に言い合ったり、安全のおじさんが呪文を唱えたりしますが、大人なのでちゃんと聞いておきましょう。
そうそう、作業内容の発表はあなたの仕事です。大勢の前でマイク持ってしゃべるので緊張しますよね。
でも大丈夫。それに対してのブーイングや謀反なんて絶対起こりませんのでサラッとこなしましょう。
それとは別に、現場監督さんの日替わり順番で”朝の挨拶”的な、さっき安全のおじさんが喋ってたようなこと、自分たちにも回ってきます。
結構人とネタがカブります。地味に面倒ですが頑張りましょう。
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8:15 KYK・TBM
でた、きっしょい英語。と拒否らないでください。
朝礼のあとは作業グループに個別に別れて集合します。
「KY」は危険予知活動(きけんよちかつどう)、「TBM」はツールボックスミーティングの頭文字をとった略語です。KYKはKY(ケーワイ)と略されることもあります。
要するに、今日やる作業のおさらい、役割分担、どんな危険があるかなどをみんなで話し合います。
KYには「危険予知活動表」なる、黒板やホワイトボード、あるいは紙などに記入していくのですが、これを書記していくのも現場監督さんです。
最後に、今日一番で危険そうな作業を一つ決めて、全員で復唱して終わりです。
現場監督「安全帯、よいか!」
全員「安全帯、ヨシ!」的なやつです。
だいたい5分〜10分くらいですね。
そしてだいたい前の日のデジャブです。
8:20 作業開始・・・と、のその前に
これも現場によって様々なんですが、例えば石油精製やガスなどの大きいプラントの場合、既設設備(すでに装置が出来ていて稼働中や最近止めたばかりの設備)の中やその近隣で作業する場合は、その設備を管理する部署に、今日の作業内容を報告にいかなければなりません。
作業内容によっては、漏れ出たガスに引火して爆発する危険などもありますから、そんなときはガス検知をお願いする必要もあります。例えば、火花が発生するような溶接や切断機などの電動工具の使用、車両や重機の乗り入れなどです。
そのガス検が終わるまで「作業しないでね〜」と作業員を止めておくのを忘れずに。めちゃくそ怒られますからねー。
8:30 作業(1)
ここまでおつかれさまでした。ようやく作業開始です。
現場監督が朝に行う仕事はたくさんありますが、安心してください。ここまでくれば半分終わったようなものです。
朝イチの作業は一番危険度が高いので、作業の様子を見回りましょう。
深夜テレビでサッカーを見て眠たそうにしている作業員、二日酔いのおっちゃん作業員、入所したばかりでいつも怒られてる新米作業員など、チェックしてくださいね。
大きな資材が搬入される日は、朝到着することがほとんどです。現場がわからない運転手さんとの電話連絡や誘導なんかもありますよ。
10:00 休憩
10時になると一度作業を止めて休憩になります。
自分も事務所に戻って休憩しましょうね。
現場は8時開始ですが、本社は9時始業という会社も多いです。
ここで朝届いたメールのチェックや本社連絡なども行います。
なんだかんだやってると30分の休憩時間がすぐに終わります。
10:30 作業(2)
ここからお昼まで作業します。
あ、そうそう。
作業員が一生懸命頑張ってるのを見かねて、その作業を現場監督が一緒に手伝うという行動。一見、やさしい行動のように思いますが、あまりやらないで下さい。場合によっては助かるシチュエーションもあるのですが、危険作業を監視する監督が作業したら、誰がそれを監視するのでしょうか。
特に手慣れてない作業は現場監督のあなたのほうがよっぽど危険です。作業員によってはありがた迷惑になることも言い出せなかったりするので余計なのですが、横で突っ立ってるのが申し訳ないからと言って、加勢するのはやめましょうね。
作業員さんたちのほうからも「ちょっと手伝って」とは言ってこないはずですので。
12:00 お昼休憩
お弁当タイムです。
ちゃんと弁当は届いてましたか?フンフン、それはよかった。
食事の後、半分くらいは寝る人がいます。
寝るのもスマホチェックするのも自由。しっかり休んで下さい。
体力回復も立派な仕事です。
13:00 作業(3)
起きたてホヤホヤの作業も危険度が増します。
しっかりパトロールして下さい。
工事写真を撮る、図面をチェックする、施工の出来栄えが悪かったらダメ出しするなど、いろいろ仕事はありますね。
15:00 休憩と言いたいところだが工程会議へ
1日の作業も比率でいうと3/4まできました。
この時間は作業員は休憩しますが、現場監督は大事な仕事があります。
大きな現場では明日の作業を作業班別に報告します。
明日の作業がスムーズに行えるよう、作業場所の確認や進み具合を確認し合います。
明日やりたかったけど「そこコンクリート打ちますけど」とか「クレーン設置するから絶対入ってこないでね」とか。
これやっとかないと、あした作業員全員遊ばせちゃうこともあるので、しっかり話を聞いて調整しましょう。譲り合いの精神は大事ですが、新人でもちゃんと意見を言う、これ大事です。
15:30 作業(4)
本日最後の作業です。終わりの17:00までもう少し。
この時間になると作業員もすっかり疲れてるので安全確認、ちょっとした声なんか掛けてあげると集中力も上がります。
そして終業前。明日も続きの同じ作業をするのであっても、毎日の片付けもちゃんとチェック。特に天気が崩れるようなら雨養生も。
電源ブレーカーはちゃんと落としてますか?足場に資材や工具を置きっぱなしにしてませんか?そのほかにもいろいろ確認することがありますよ。
最後の作業場の確認もやっぱり現場監督です。
17:00 明日の準備
作業員は家に帰ってしまいましたが、現場監督はもう少し仕事が残ってます。
撮影した写真の整理、作業報告書の作成、図面と違う施工をしたのならそのメモ書き、メールチェック、明日の作業確認や準備などなど。
なんだなんだで2時間位は掛かってしまうと思います。
まぁ時間にとらわれないならのんびりやって下さい。こんなことまで終える時間決められてたらやってられません。
で、終わったら帰りましょう!
まとめ
まぁこんな感じです。
なんの仕事も同じですが、やらされてると思ったらクソ面倒ですが、オレ今日も作ってるぜ!と思えれば、なんとなく頑張れるものです。
あと、いろんな問題もゲームのように「おぉミッション1、ミッション2クリア!でたなラスボス」的な発想で解決していくのも正直アリだと思います。(心の中で、ですよ)
その解決に喜びさえ感じてしまえれば、なんとなく乗り越えられます。
むしろそれくらいの遊び感覚くらいがちょうどいいです。
これがリアルな助言です。
現場は楽しんだもん勝ち!