私感
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ここで一旦知っておいたほうがいい、数字で見るプラント業界の今。

タケ
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ここで一旦知っておいたほうがいい、数字で見るプラント業界の今。

タケ
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数字はウソつかない。

タケです。

プラント業界(プラントエンジニアリング業界)、ここ最近明るいニュースがない中で、そりゃ人こないよなって気持ちになってしまいますが、でも結構忙しいですよね?
じゃ、実際どうなの?ホントは斜陽ってない?っていう裏付けとして、今回は知っておきたいデータまとめと、それに関する所感を少しばかりつぶやいてみようかなと思います。

今回も3分くらいで読めるよういつものショート記事ですが、中の人はもちろん、これからプラント業界で働きたい人も参考にどうぞ。
機会あればこの続編も書いてみようと思います。

それではいきましょう、プラント百景スタート!

ではどうぞ。

さてこの業界、「プラント」とひとことで括ってもジャンルが広く、うまく線引きできないのですが、ざっくり11に分類できます。

11の分類
  1. 火力・水力・原子力発電プラントなどの、発電から送・変・配電に至るプラント
  2. 放送・電話などの各種通信施設
  3. 石油・天然ガスの生産・精製を行うプラント
  4. 鉄鋼を生産するプラント
  5. 紙パルプ、セメント、飲料・食料品、非鉄生産プラント、各種製品製造プラント
  6. 海洋石油・ガスなど資源開発のための施設
  7. 鉄骨、橋梁、鉄塔、水門などの陸上の鉄鋼構造物
  8. 貯蔵施設、荷役運搬、陸上パイプライン、物流施設
  9. 産業廃棄物処理施設、し尿処理施設、上下水道設備などの都市環境に関わる施設
  10. ウォーターフロント開発、遊休地利用といった都市開発システム、リゾート開発、産業立地、オフィスビル、マンションといった地域振興システム
  11. 道路、鉄道、港湾などの交通網の整備

 

 

で、最近の受注比率はこんな感じです。

受注比率
出典「経済産業省:特定サービス産業動態統計」を基にプラント百景が作成

 

ちなみにソースはこちらからです。
経済産業省:特定サービス産業動態統計

 

それぞれこれらを運営するエンドユーザー企業の他に、施設の設計・調達・工事・試運転を一括して請け負うエンジニアリング企業があります。

エンジニアリング企業でいうと、
世界ランク1位のベクテル(米)のほか、
テクニップ(英)
サイペム(伊)
フルーア(米)
などありますが、日本では
日揮
千代田化工建設
東洋エンジニアリング
が”専業3社”と言われ国内・海外で高く評価されています。(が、規模的には前者海外企業が圧倒的なシェア率を持っています)

エンジニアリング企業

 

 

受注比率では、下記のようになっています。

受注比率
出典「経済産業省:特定サービス産業動態統計」を基にプラント百景が作成

 

 

海外では、アジアや中東といった新興国での建設が多いのですが、最近ではアメリカやオーストラリアなどもたくさん受注しています。但し、作業員不足や資材&賃金高騰、そもそもの計画ミスなどで、大手企業でさえも受注金額を上回る建設費で巨額損失を計上し経営危機に、、、なんていうニュースも最近あったりなかったり。
一方、国内では、ここ最近特に風力発電や太陽光発電などの新エネルギー分野が拡大しています。
いずれにせよ、その時代の景気やニーズによって左右されることが多く、その波は大きいです。今に関して言えばあまり良くない負のタイミングかもしれません。裏を返せば好転するタイミングも(そのうち)必ずやって来ます。

 

さて、エンジニアリングに関して言えば、売ってるものは技術力です。資材の購入コストを下げることも儲けの一つですが、やはり人が生み出す技術サービスです。で、この業界では人件費を表す指標として”工数”がコスト管理に用いられることが多く、単純にその工数を抑えることで利益率が変わってくる仕組みです。

もっと工数を抑えるという意味では、人(熟練技術者)に頼ってきたものをもっと自動化させるといった、抜本的な仕組みづくりが必要になってきます。AIやIoT、ドローンなどがそれですね。

 

その一方、やはりプロジェクトを指揮する優秀なプロジェクトマネージャーの存在が大きく左右します。
ちょっと話はそれますが、サッカーや野球でも監督が交代するだけでガラッとチーム力が変わったりすることありますよね。シンプルなものほどその影響が受けやすく、見た目でもその結果がわかりやすいのですが、仕事(企業)に当てはめても同じ理屈です。一見どこが悪くってうまく行かないのかがわかりにくいですが、肝はリーダーってことです。優秀なエンジニアや若手エンジニアを採用・起用して効率化(コストダウン&機動力アップ)を図るのも一案ですが、経験豊富なプロジェクトマネージャーを置くことで更に即効性が上がります。当然前者よりもより母数が少なく採用難易度は高いですがその価値は十分あります。
ただ企業となるとスポーツチームと違いリーダー交代がそう簡単ではないです。このあたりはアメリカや中国はドライな考え方で成功していますが、日本の組織文化ではまだまだ難しいところかもしれません。一旦落ちるところまで落ちないと動かない(気づかない)のが日本です。

 

 

話を戻しますが、ちなみに平均年収はこれくらいだそうです。

平均年収

・日揮:983万円
・千代田化工建設:944万円
・東洋エンジニアリング:888万円

(全国平均:718万円)

 

あぁ素敵ですね。
この通り他の業界よりも賃金は高めです。このご時世でも。
ここは絶対に訴えるべきポイントで、ここをケチれば他に採られる取られるまでです。
人材不足で賃金が高騰しているのも理由の一つですが、”賃金高め”は、そのずっと昔からおなじみの業界です。
最近では賃金で会社を選ばない若年層も増えてきましたが、結局賃金が不満で転職してしまうのがオチのようです。

そういう理由もあってか、平均勤続年数は16.2年。新卒から定年まで居続ける人もそう多くないってことですね。つまり新卒入社だと40才前後で一度転職する感じですね。

で、業界全体の平均年齢は45才。
平均なので例えば前後20才づつ幅をもたせると、25才から65才。

平均年齢
平均勤続年数と平均年齢

・平均勤続年数は16.2年
・平均年齢は45才

 

高齢化、高齢化〜と言われている割には意外と普通かなって思いましたが皆さんはどう思いますか?補足データとしては、従業員数が多い企業ほど平均年齢が低くなる傾向にあるようです。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。
率直な感想としては、「”業界自体は”そんなに心配すること無いんじゃない?」です。

受注はたくさんあってそれなりに<忙しい>。
給料も他業界よりもそれなりに<高い>。
若い人も転職市場にはそれなりに<いる>。

じゃ「なんでウチに若い子こないの!!」は単にプロデュース不足・プロモーション不足だと思います。

今や就活(=採用)のそのほとんどインターネット経由です。
ちゃんと企業アピールしていますか?
それがちゃんと相手に届いていますか?
つまりは、ちゃんとネット活用していますか?ってことなんですが、おそらくここがまだまだどの企業も弱いんだと思います。

 

 

それではまた、タケでした。

 

タケ
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なんだかんだ他社の給料が気になるよね

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この記事を書いた人
タケ
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プラントエンジニア歴20年の男
電気EPC技師として国内・海外を20年間飛びまわる。働く環境づくりや人材採用テクニックに興味を持ち、人材派遣会社のマネージャー職に転身。その後、エンジニア採用や企業広報を支援すべく起業。業界内の新しい価値を生み出すためのプロジェクトとして本ウェブマガジン『プラント百景』や転職サイト『プラント特区』を手掛ける。
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