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脱炭素化に思うこと

5 ヶ月前  | 572 Views | 私感

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脱炭素化に思うこと



コロナウイルスの影響でマスクとトイレットペーパー、ティッシュペーパーを買うために店を点々としているイグアナです。

今回は世界の温暖化対策で脱炭素化が叫ばれていることについて、火力プラントの設計職に携わっている私が思うことを書いていこうと思います。

【目次】
脱炭素化への世界の動き
環境活動家グレタさん
日本の状況について
まとめ

脱炭素化への世界の動き

脱炭素化への世界の動き

そもそも、”脱炭素化”とは何でしょうか?
脱・炭素の名の通り炭素を出さないようにすることです。

ひと昔前は"低炭素化”の動きでしたが、今では完全に無くすゼロ方向に全世界が変わっています(パリ協定)。炭素にマイナスイメージがあるのは『地球温暖化現象』のためで、その原因となる二酸化炭素(CO2)を発生させてしまうからです。

そのパリ協定で流れは「低炭素化」から「脱炭素化」へ 脱炭素とはその名の通り、地球温暖化の原因となっている炭素の排出を防ぐために、化石燃料からの脱却を目指すことです。 地球温暖化は、温室効果ガスの排出が原因となって起こります。

目標はゼロですが、いきなり完全に無くすと自動車が走ることができず交通は麻痺、街中の電気はなくなり、合成繊維の服やゴム、毎日の加工食品なども新しく作れなくなるといった私生活に直球で影響してきます。

石炭や石油、天然ガスなどの化石燃料を燃やすとCO2が多く排出されるため、火力発電は特に注目されています。

パリ協定(2015年12月:気候変動枠組条約第21回締約国会議)
世界の平均気温の上昇を 産業革命前の1.5~2℃までに抑えることを目標にしており、 発展途上国も含めて190以上の国と地域が参加しています。
パリ協定に参加している国々には、温室効果ガスの削減に向けた「削減目標」を設定し、目標達成に向けて取り組むことが義務付けられています。

ちなみにパリ協定で世界各国が掲げた削減目標は下記の通り。

【中国】2030年までに2005年の対比でGDPあたりのCO2排出量60~65%削減
【ヨーロッパ(EU)】2030年までに1990年対比で温室効果ガス排出量40%削減
【アメリカ】2025年までに、2005年対比で温室効果ガス排出量26~28%削減(※2017年にパリ協定を離脱)
そして、
【日本】2030年までに、2013年対比で温室効果ガス排出量26%削減

実はそれ以前にも、地球温暖化の防止に向けた国際的な取り決めとして、1997年に定められた「京都議定書」がありました。京都議定書は、先進国だけに温室効果ガスの排出削減の義務を負わせていたため、期待できる効果も限定的なものにとどまっていました。

環境活動家グレタさん

世界の状況について

PHOTOGRAPH: SPENCER PLATT/GETTY IMAGES

世界ではスウェーデンの環境活動家グレタさんが記憶に新しいですが、気候変動への警鐘を鳴らしています。

彼女は若干17歳ですが日常生活で二酸化炭素を出さないような生活をしていると言います。移動は自転車で飛行機や自動車は使わないようにし食事は野菜を中心とするような徹底ぶり。

ちなみにこのグレタさん、ニューヨークの国連本部で開催される気候変動に関する会議に出席するために、そのCO2を排出する飛行機を使わず、約2週間かけてイギリスからニューヨークまでヨットで横断するという肝入りっぷりにも驚きです。


彼女が登場する前から、環境に配慮するような動きは少なからず他所で言われ続けていて、化石燃料を減らすような動きにありましたが、この度の登場により少なくとも前よりも拍車が掛かったと思います。

ただ、「彼女がノーベル平和賞にふさわしい」という称賛される一方で、ロシアのプーチン大統領のように「共感しない」という否定的な意見の人も少なくありません。

日本人にとっても目の前に唐突に現れたこの少女に対して、共感と反感の両面から、多くの反響が寄せられているようです。

日本の状況について

外務省気候変動課の公式ツイッター(@CCMofa_Japan)より

日本は2011年に起こった東日本大震災以降、原子力の割合が減り火力の割合が増えています。特に「石炭火力発電」の割合は3割を維持した状態が続いており、脱炭素化に積極的ではないと言われ世界からの標的になっています。

なぜ石炭だけがこんなに叩かれるのかというと”石炭”を使った発電量あたりのCO2排出量が他の化石燃料の中でダントツだからです。
最新技術である「IGCC」でも石炭よりは発電量あたりのCO2排出量が下がりますが、それでも石油と同等以上なので批判はまだまだおさまりません。

IGCCとは
石炭をガス化しコンバインドサイクル(ガスタービンと蒸気タービンの組み合わせ)により発電するものです。同規模の従来型発電方式より高効率でCO2排出も約15%低減でき、従来の石炭火力では利用が困難な灰融点の低い石炭も活用できる。

既にイギリス、ドイツ、フランス、ロシアなどのヨーロッパでは石炭火力を無くす方向に進んでいるらしく日本は遅れを取っています。

国内では原子力発電の安全性・信頼性を疑問視する声が大きくなり停止や廃炉が続く中、日本は資源が乏しいために比較的に安価に他国から手に入る石炭に頼っている部分もあり、無くすことは難しくあくまでエネルギーの安定供給の観点から残す方向になっています。

そんな逆走もあって、環境NGOグループから「化石賞」という皮肉が込められた賞まで贈られました。

火力プラントメーカーに身を置く私にとっては肩身の狭い思いをしています。
国の動き方次第では仕事自体が無くなる可能性もあるので内心ヒヤヒヤしています。

まとめ

別に火力発電だけの話だけでなく、企業一社一社、個人一人一人が削減に向けてコツコツ取り組まないといけない問題でもありますが、CO2排出というところに注目される以上、排出量の大きいものから順に無くしていくような動きになるのは必然です。

思うことを書きましたが、電気のない生活は考えられません。
風力や水力などの再生エネルギーも火力程の発電効率を得られていない状況ですので今後も批判されながら日本は火力を使っていくのではないかと思います。

私も世界や日本の動きを見ながらプラント業界で頑張っていきます。
もし火力がダメでも何かエネルギーに関わる分野で生計を立てていければ良いなと思います・・・。

最後になりましたが、この「プラント百景」を通してプラント業界で経験したこと、思っていることを紹介できて良かったです。皆さんのために少しでも参考になる記事になっていれば幸いです。

また、どこかでお会いしましょう!!
イグアナでした。



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イグアナ

この記事を書いた人

イグアナ

地方で、火力プラントの設計をする傍ら、Webライターをしているイグアナです。ジャンルはプラントに限らず、恋愛や、アウトドアに至るまで様々です。応援よろしくお願いします。