逆境の波を乗り越えられるか!?今後の火力プラント業界について思うところ
逆境の波を乗り越えられるか!?今後の火力プラント業界について思うところ
ガンバレ日本!
皆さん、お疲れ様です。
ようやく漕ぎつけた年末年始の休みで、だらけ過ぎたイグアナです。
今年も宜しくお願いします。
新年1発目は火力プラント業界について思うところを語っていこうと思います。
火力プラントの現状
火力プラントは電気を作るための設備である事は分かるけれども実際どんな物なのかという方のために写真を載せてみました。
モクモクと煙が出て工場みたいだなと思いませんか?
作っているモノが電気というだけで中は工場そのものです。
ただし、動かしている時は中に人が入れず、中央操作室という場所でオペレーターが交代で監視しているのが普通の工場と違う所です。
火力プラントの簡単な仕組みは以下の記事で紹介していますので気になる方はご覧下さい。
①世間のイメージ
出典:読売新聞 オンライン https://www.yomiuri.co.jp/science/20191211-OYT1T50320/
火力プラントと言うと記憶に新しいのが小泉環境大臣のスピーチですよね。
このスピーチで火力プラントが世界で批判的に捉えられているということを知ったという人もいるのではないでしょうか?
このスピーチをする10年以上前から温暖化の原因として叩かれてきました。
先程の写真でも分かるように煙をモクモクだしてるし、CO2の排出量が多いですしね・・・。
かく言う私も働きだすまで、そんな状況を知らず正直「ヤバくね!?」と思っていました。
日本人からしたら、震災の影響で原発よりは安全というイメージがありますし、複雑な心境です。(温暖化対策も大事だけど、電気がない生活は厳しい…)
②日本が火力依存のわけ
発電手段として火力(石炭、LNG)、原子力、地熱、風力、水力などがありますが、火力が60%を超えています。
こんなに依存しているのは何故でしょうか?
それは震災大国日本で一番、安全で、発電効率が高い設備だからです。
今のところ、この二つを満たすものは火力しかありません。
安定して電気を日本に供給するためには、仕方ない状況があります。
③大手メーカーの受注状況
日本国内の受注状況はほとんどなく、これからは海外の特に発展途上国やインドに焦点を絞って大手各社での取り合いになる見込みです。
この時代でも電気がない国や地域はあるので、そこに売り込もうという狙いです。
他には、今稼働しているプラントの性能を上げる改造工事や、修理等のアフターサービスで売り上げを確保しようとしています。
新しく作るのも、アフターサービスでも価格勝負なので競争力を上げることに躍起になっています。
安くで作れる中国、韓国等の安いメーカーは競合です。
頑張れ!!ニッポン!!
火力プラントの今後
なんだか今の日本って競合他社は安くで作れるし、火力自体は温暖化の原因として叩かれている。
正直「めっちゃくちゃ逆境じゃん!!なんか対策はないの!?」と思われる方が多いと思います。
しかし、この状況を打開する方法も各社考えているのです。
全てを教えられませんが、社外に公開している分を紹介します。
①今後の方針
最近、IoTって言葉を良く聞きませんか? 調べると「モノのインターネット」とあります。
これだけでは何だ??という感じですが、作業員や監視員がいなくてもモノにセンサーなどを取り付けて人間のように「ここが具合が悪い」といった信号をだすのです。
今までは、いちいち人間が点検して確認したり、運転データを見ながら微調整していたことを機械に任せようという考えです。
これをプラントに取り付けて省人力化を提案していくようなサービスに取り組む企業が増えてくるはずです。
②逆境の秘策アリ
火力プラントの最先端技術としてIGCC(石炭ガス化複合発電)というものがあります。
この技術を実際のプラントとして売り出しているのはMHPS(三菱日立パワーシステムズ)だけです。
他にも技術を持っているメーカーがあるのかもしれませんが、私が知る限りMHPSが有名です。
この技術の凄いところは従来の石炭火力に比べて熱効率が高く、CO2排出量を下げる事が出来ることです。
従来の石炭火力プラントからIGCCへの切り替えが起これば、日本のCO2排出量はかなり下げることが出来ます。
IGCCってマジパネー!!
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事で何となく火力プラントの状況が分かったのではないでしょうか?
温暖化の影響で逆境ではありますが対策が全くないわけではなく、CO2排出を削減する技術IGCCが今後はキーになってくるはずです。
またIoT技術が発達していけば更に拡販出来るかもしれないので、今後も目が離せません。
少しでも、火力プラント業界に興味を持って今後の未来を一緒に支えていって頂ければ幸いです。
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