同一労働同一賃金

同一労働同一賃金に派遣社員も含めるのは違うと思うぜ、オレは。

5 ヶ月前  | 1412 Views | 私感

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同一労働同一賃金に派遣社員も含めるのは違うと思うぜ、オレは。



タケです。

大企業は2020年4月から、
中小企業は2021年4月から、と
「同一労働同一賃金」という法律が施行されます。

この法律、簡単に言うと

「パートや派遣社員が正社員と同じ仕事をしているのに給与に格差があるのはおかしくない?」

というもの。

多くの会社では仕事内容よりも”雇用形態”によっていろいろ格差がつけられたりします。

たとえば、

「正社員は食堂を使えるけど、派遣社員は使えない

こういうのは結局、経営者の心次第のような気がして全員が使えて当たり前。格差じゃなくて差別に近しい。

ただね、「正社員は社内のあらゆる福利厚生を給与から天引きされてんだよ」って言われればそれまでですが、こういうのこそ、正社員にしか徴収できない仕組みに問題があるわけで、正社員の給与から差し引くんじゃなくって、会社全体の売り上げや粗利から経費捻出する方法でいいんじゃないかなって。そう考えると大きな枠として全員が参加した会社全体の労働に対して生まれたお金であって、正社員も派遣社員も関係ない。

派遣という体系を選んでいるのはその会社でありそれを享受している以上、労働者全員に権利が与えられるものだと思います。少なくとも社員食堂については。

まぁその原資を正社員の給与からと捉えている会社もあるだろうし、派遣社員が使った場合の税務処理が云々って話にもなる。これはどっちかって言うと「労働者派遣法」の問題ですね。

ちょっと話がそれてしまいました。

前にも記事で書いた事あるんですが、

無理に正社員と派遣社員の給与を一緒にする必要ってないと思うんです。
その会社で直接雇用している契約社員やパートさんはちょっと置いといて。

例えば学生アルバイト。
これって雑用仕事とかが多いですが、正社員と同じ業務量をこなす仕事だってあります。居酒屋とか新聞配達とか。

正社員よりも支払う給料を安く抑えるためにアルバイトを雇っているわけで、いわば外注さんに依頼している体です。

これは「時給1,000円でこの仕事やってくれる人いる?」っていう契約であって、数々の規則で社内整備されている正社員とは根本的に異なる。

正社員それぞれに、この仕事は◎◎円、こっちは◎◎円って指示しないでしょ。

でも派遣社員にはそういう決め方なんです。
ニュアンス的には「この仕事は時給◎◎円で手伝って欲しいけど、受けてくれますか?期間はこれくらい。」です。とても「仕方ない、雇ってやるぜ」の要素は入ってません。

派遣は「他社に発注する」という前提

派遣は「他社に発注する」という前提

急に辞められたとか忙しくなったからとか、その会社の都合で仕事を依頼するわけだから、事情がその時々で変化するものなので正社員とは報酬が違って当然です。それが多くても少なくても。

工事や資材を発注するときに、「ちょっとでも安くしたい」という基本姿勢がありますよね。見積書がA社はいくらで、B社はいくらだった。安いA社に決めたけど、もう少し値引きのネゴしてみる。それに合意したA社は請け負った(売った)。つまり自分の会社ではそれが出来ない・作れないから安い業者にお願いした、という流れ。

これと同じように、「ちょっとでも安く仕事を手伝ってくれる派遣社員を探そう」という考え方も間違ってません。本来そのための派遣システムです。そもそも派遣先のほうが力関係が上っていう風潮が好きではありません。

確かに差がありすぎるというのは問題です。でもそれを承知で引き受けたならば、その怒りの矛先は、派遣先ではなくて派遣元に向けるべき。

派遣会社のビジネスモデルからすれば、薄利でも多く人を契約させたほうが儲かるなら、という理由から、派遣先が提示した安い報酬額でも呑むケースも多々あるわけで。

結局、その人その人の業務に対しての報酬であって、これは会社それぞれの価値観です。正社員よりもいい仕事をしてくれれば高くなるし、あんまりだったならば低くなる、でいいと思います。

そういった会社がほとんどなのに、ある少数の会社がひどいために日本全体一律に法規制してしまうのは本来だれも望んでいないものが誕生してしまったような気がします。

もう一度言います、「派遣社員の場合は」です。

誰の問題なのか

誰の問題なのか

派遣社員の賃金を公平にする目的ならば、正社員と無理に報酬をあわせる「同一労働同一賃金」という制度ではなく、派遣の存在意義と評価基準を明確にした別の派遣先向けのルールづくりのほうがシンプルでありがたかった。

それがすべて派遣元に責任転換された「労使協定方式」というものによって「同一労働同一賃金」とは名ばかりのまったく趣旨の違うものを多くの派遣元が背負うことになってしまったわけです。

もう一度整理するが、「同一労働同一賃金」というものが生まれた根源は、格差のある給料設定した使用者側にある。

そもそも、正社員vs契約社員(パート)という2極の問題に対し、”非正規ひとくくり”として派遣社員も含めてしまったからおかしな話になってしまったわけです。

要するに比べる人は関係なくって、それぞれの業務量に対する報酬とその成果が合致していれば、全然オッケーで、これは正社員同士でも同じこと。

年功序列による報酬の決め方よりも、年齢問わず成果報酬型で給与査定する企業も増えてきましたが、正社員なら一日中ダラっと椅子に座っているだけでも年々昇給することにモヤモヤしている非正規の嘆きが事の発端であって、これこそが”働き方改革”の普及を止めている盲腸的な部分なのかも知れません。

新型コロナウイルスの件もあり、今後テレワーク導入企業は増えてくるでしょう。しかしまだまだ日本では報酬は「働いた時間」で決められます。しかし在宅ではそれが証明されません。そうなると、ますます成果報酬型の社内ルールを整備する必要があるわけで、そういう意味では見直すきっかけになったのかも知れません。

派遣の闇はもっと深いところにある

派遣の闇はもっと深いところにある

この「同一労働同一賃金」制度の延長上で、もし派遣社員が正社員と同じ給与に修正されたとしても、派遣元の派遣社員同士において、派遣先が違っていることによって(仮に同じ仕事・同じスキルだった場合でも)その派遣社員同士は同じ給与にならないという、もっと下層での不平等さは解消されませんし。

つまりは、よその会社の派遣社員に対して「同一労働同一賃金」を当てはめようとするのは無理があるって思ってます。やるなら内々で解決できる直接雇用の非正規社員だけを対象者としたもので良かったんじゃないかなって。

まぁいまさらだし無力だけど、書きたかったから書いてみた。

ではでは。



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タケ

この記事を書いた人

タケ

プラントエンジ御三家系の電気EPC技師として国内・海外を20年間飛びまわる。役職が上がるにつれ働く環境づくりやリクルーティングテクニックに興味を持ち、人材派遣会社のマネージャー職に転身。プラント業界が抱える高齢化や人材不足の解決、さらなる活性化を支援すべく起業。新しい価値を生み出すためのプロジェクトとして本サイト『プラント百景』や人材マッチングサイト『プラント特区』を手掛ける。